映画

タランティーノ「レザボア・ドッグス」を観た

いきなりこのシーンを見せられて何が起こったのかさっぱりわからないまま、場所はとある倉庫へ移ります。

この倉庫ですが、この映画の展開がこれ以上にらないことを表す場所です。

なぜならこの映画、後のシーンはすべてこの倉庫の中だけで終わるからです。

実はこの時点で、犯行は既に終わっており映画が進むにつれて状況がわかります。

どういう犯行が行われて何故mr.オレンジが撃たれているのか、冒頭にいた他のメンバーはどうなったのかということが登場人物同士の会話で徐々に明かされていきます。

倉庫という密閉された空間の中での会話は、冒頭の和やかな雰囲気とは真逆でじわじわとした緊張感のなか行われます。

その中で私が印象に残ったシーンを紹介します。

mr.ホワイトとmr.オレンジに引き続き、他のメンバーも倉庫に集まってきます。

そこへmr.ブロンドは、若い警官を拉致して車のトランクに詰めてやってきます。

倉庫の中で椅子に縛りつけた若い警官に対してmr.ブロンドが拷問をするというシーンなのですが、ラジオでノリノリの曲を流しながら若い警官の耳をカミソリで削ぎ落とすといったやっていることは残酷なんですが拷問にしてはかなりポップな演出のこのシーンは印象的です。

次に印象に残ったシーンは、この犯行の計画者でありボスであるジョーが参加メンバーの色(コードネーム)を決めるといった回想シーンです。

ここで笑えるのは勝手に色を決められたメンバー同士が揉めるとうところです。

色なんてなんでもいいじゃないかと思うくだらないシーンですが、男なら子供の頃を思い返すと、単純なイメージとかそういうのにこだわりたくなる気持ちもわかってしまうところが笑えます。

ここでまたmr.ピンクが男なのにピンクは嫌だみたいな異議を唱え、自分たちで選ばせてくれと言います。

しかしジョーは過去にそれを試みたが誰もがブラックになりたがって拉致があかないからダメだと断ります。

mr.ブラウンはアレの色だから嫌だと文句を言ったりと子供みたいなやりとりをしている全員がおっさんというところがたまらなく好きです。

最後に印象に残ったシーンはmr.オレンジの回想シーンです。

彼は特別な理由がありジョーに認められメンバー入りを果たすわけですが、認めさせるためにジョーたちに武勇伝を語るシーンがあります。

武勇伝と言っても作り話なのですが、内容は持っていてはいけないものを持ったままトイレに入ったところ4人の警官と麻薬犬と鉢合わせてしまうも堂々と用を足してことなきを得るといった明らかに嘘くさい話ですが、事細かに細部まで詳しくあたかも現実のように話した末、納得させるといった馬鹿馬鹿しいシーンで笑えます。

冒頭シーンに始まりくだらない会話も結構多いこの映画のみどころは、登場人物は皆が皆、脂の乗ったおっさんなのですがどこか渋くてカッコいいといった雰囲気の映画であるところです。

映画のタイトルを直訳すると、”貯水池の犬たち”となりますが”掃き溜めの犬たち”といったニュアンスのこの映画、悪い意味合いではなくどこかクールでカッコいいといったニュアンスが込められているように思えます。

会話シーンがほとんどのこの映画ですが、会話のくだらなさが故の現実味であったりカメラワークによる緊張感の持続であったりといつのまにか画面に引き付けられ最後まで飽きずに見ることができます。

タランティーノ作品のファンの私ですが、タランティーノ作品のなかでも上位にランクインする作品です。

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